2020 高松宮記念予想

コロナ禍と季節外れの氷雨で、無観客と道悪という波乱の要素が揃った春のG1初戦。

王道スプリント路線意外からも強豪馬が多数参戦し、激戦の様相を呈している。

◎⑥ダノンスマッシュ

本命は、一貫してスプリント路線のトップクラスを戦ってきたダノンスマッシュ。昨年のこのレース4着、昨秋のスプリンターズS3着と、共に1番人気に推されながら栄冠には及ばず。それでもここまで重賞4勝と実績では引けを取らない。

前走オーシャンSでは理想的な先行抜け出しで秋の王者タワーオブロンドンを完封した。内目の枠を利して今回も同じようなレース運びで、待望のG1制覇を期す。

また、力のいる洋芝の札幌でキーンランドCを2年連続連対(2→1着)しており、重馬場にも対応可能だろう。今回最も死角が少なく、馬券内は固いと思う。

〇⑮ナックビーナス

芝1200ⅿは通算(7-10-5-10)と連対率5割超を誇る名スプリンター。7歳の今年も前走オーシャンSでダノンスマッシュ、タワーオブロンドンの2強に割って入る2着と好調を維持している。

一昨年このレース3着に入り波乱を演出したが、使い詰めだった当時に比べ今年は余裕を持ったローテーションで、前走からさらに良化が見込める。

メンバー・天候から平均ペースと重馬場が予想され、先行脚質のこの馬には有利。

▲⑨タワーオブロンドン

昨秋のスプリント王、そのスプリンターズSで見せた豪脚は圧巻で、絶対能力では間違いなく出走メンバー中1、2を争う。休み明けの前走オーシャンSは58㎏を背負いながらも、勝ったダノンスマッシュに1馬身まで迫っており、同斤量で状態の上がるこのレースでは当然逆転も可能だろう。

ただし、ドバイ帰国後の経過観察のために主戦ルメール騎手が騎乗できないこと、先行馬有利の展開・馬場コンディションになりそうなことがマイナス要因で、三番手評価とした。

△⑭モズアスコット

最も取捨に迷う馬。ダート挑戦から僅か2戦でフェブラリーSを制し、2018安田記念と合わせて芝・ダート両方でのG1制覇という偉業を達成した。距離短縮、乗り替わり等の不確定要素はもちろんあるが、目下の充実ぶりからは期待感も高い。

△⑱ノームコア

スプリント戦初参戦だが、左回りは4戦(2-1-1-0)でヴィクトリアマイル、富士S制覇と抜群の適性を誇る。大外枠は差し脚質のこの馬にはむしろ歓迎、鞍上の立ち回りにも注目したい。