2021 安田記念予想

昨年からマイルG13連勝、このレース連覇を狙うグランアレグリアを阻止する馬が現れるかが焦点。

金曜日に雨が降ったが、土曜に稍重→良に馬場は回復。先行有利のコンディションだった。

しかし、今日午前中に再び降雨の予報で、馬場悪化の可能性がある。

 

◎⑧インディチャンプ

一昨年、アーモンドアイを破って安田記念制覇。昨年もグランアレグリア、アーモンドアイに次ぐ3着とこの舞台への適性は折り紙付き。マイルチャンピオンシップ2着後、1400m以下を3度使われて久々のマイル戦だがキャリアからみて戸惑うことはないだろう。

前走高松宮記念は、外伸びの重馬場を敢えてのイン差しで僅差3着。重馬場への高い適性を示した。

当日雨がどこまで降るかが鍵だが、重馬場近くまで渋ると予想して本馬を本命とした。

②ギベオンか⑨トーラスジェミニが引っ張り、先行馬も数頭おり平均ペースで流れると思うので、それら先団を見ながら中団、控えるグランアレグリアの前に位置取り先に抜け出したい。

 

◯⑤グランアレグリア

言わずと知れた現役最強マイラー。昨年安田記念マイルチャンピオンシップ、そして前走ヴィクトリアマイルといずれも次元の違う末脚で完勝した。

実績、適性ともに磐石で、本来なら本命は揺るがない。

今回対抗に留めた根拠は2つ。1つは二走前の大阪杯で4着に敗れた最大要因と思われる重馬場適性。当日は午前中に降雨が予想され、重馬場となる可能性がある。馬場が渋くなれば末脚の切れが鈍る懸念が高まる。

2つ目はその大阪杯からヴィクトリアマイルを経ての出走という臨戦過程。前述のようにタフな競馬となった大阪杯を含め、2ヶ月でG1を3連戦という過密なローテで疲労はないか。現実に中間の調教は坂路で軽めに終始した。

 

▲ラウダシオン

同舞台のNHKマイルカップ、前走京王杯スプリングカップを制するなど、府中コースへの適性はグランアレグリア、サリオスと並び出走馬中トップクラス。

ユーバーレーベンでのオークス制覇など、鞍上ミルコ騎手の復調も心強い。逃げ馬2頭のうしろから進めて、前残りの馬場状態も味方に付ければ強敵撃破の可能性もある。

 

△①サリオス

前2走案外だが、朝日杯でマイル、毎日王冠で府中への適性をそれぞれしめしており見限れない。大型馬の叩き2戦目での良化も期待。

 

△⑫ケイデンスコール

今期充実一途。鞍上岩田騎手も間に合い万全の体制。ペースに応じて自在の脚質も心強い。

 

△⑬シュネルマイスター

3歳マイル王。54キロ軽量も魅力ながら、4戦4連対の底見せぬ地力に期待。鞍上ルメール騎手からの乗り替わりは通常減点要素だが、先週ダービーをハナ差の惜敗、若手横山武騎手の雪辱の手綱にも注目したい。

 

馬券は

3連複流し

⑧→①⑤⑦⑫⑬ 10点

2020 南部杯予想

サンライズノヴァ
昨年のこのレースを鮮やかに制したサンライズノヴァの連覇に期待。イメージは昨年と同様、中段好位追走から鋭く抜け出す形か。中央地方ともに逃げ馬が多くエントリーし、ペースが早くなりそうなのもこの馬にとっては好材料だ。
近三走は再び末脚に賭ける競馬で、G1連続3着→前走プロキオンステークス快勝と、瞬発力にはより磨きがかかっており、上位争いは間違いないだろう。

ゴールドドリーム
今年で7歳も衰え知らずの実力馬。上半期はサウジ遠征後コロナ禍の影響を受け、順調にレースを使えなかったものの、得意の1600左回りで大崩れはまず考えづらい。

▲モズアスコット
ダート参戦後2連勝でフェブラリーSを制覇した異才。前走かしわ記念で凡走し土が付いたが、1600左回りが得意なのは間違いない。初騎乗の鞍上、地方の深い砂への適性が課題だが、実力発揮なら上記2頭とも互角以上。

△モジアナフレイバー
休養明けの前走は、地元の薄いメンバーとはいえ持ったまま大楽勝。中一週の参戦だが、前走を調教と捉えれば消耗は問題ない。昨年0.6差4着、成長が問われる。

△ヒガシウィルウィン
今夏南関より当地に転入し、地元重賞を2連勝。水が合っての充実か、出走メンバーレベルの低下かが問題だが、3歳時にサンライズノヴァを下しJDD制覇の実績のある馬。
穴で一考。

アルクトス
昨年2着はレース展開、内枠を活かした鞍上の戦術の賜物。
以後の競馬ぶりからトップクラスとは一枚実力の壁がある。今年は外枠。人気3頭が崩れて3着までか。

馬券
複勝⑪4000円 ⑬1000円

小山田散策②山王日枝神社~小山田神社

[ ]山王日枝神社を出て、もとの道に戻りさらに北東へと歩いて行く。
程なく境川を渡る。かつてはたびたび洪水を引き起こし、山王日枝神社鎮座の切っ掛けともなったこの川も、いまは川幅も狭く、両岸を青々とした雑草に覆われて、のどかな野川の風情である。
川を渡ると道は再び緩やかな登りに転じる。住宅地のただなかを歩いて行くのだが、古い航空写真を見ると境川を挟んで先ほどの山王神社を含む集落と向かい合うようにして、対岸のこちら側にも川に沿って集落の家並みが続いており、現在の相模原市側が上矢部、いま歩いている町田市側は下矢部といった。

川沿いの下矢部集落の先は、60年代までは田畑と丘陵の森が続いていたが70年代以降に急速に開発が進んだらしく、その住宅街を歩いて行くと、桜美林大学の校舎が正面に見えてくる。
この地は創設者の清水安三が1946年に桜美林女学校を開いた建学の地であり、アプリで1947年の航空写真を見ると、たしかに一面の田畑の中、現在の崇貞館高校のあたりに学舎らしきものが確認できる。とはいえ、現在のような規模の大きさではなく、一宇の教会がポツンと建っているだけだったようだ。

いまや校舎も周辺も様変わりした桜美林大学最寄りのコンビニで飲み物を買い、さらに大学と道を隔てたベーカリー「ニューサフラン」でパンを買った。
店は3階建ての小さいアパートの1階で赤いテント庇が目印。店内は広くはないが20種類ほどのパンが棚に置かれていた。食パンに菓子パン、惣菜パンと町のパン屋さんらしい素朴な品揃えで、小ぶりで丸みのあるかわいらしいフォルムのパンが多かった。揚げたタイプと揚げないタイプの2種類あったカレーパンの揚げないタイプのもの、あんドーナツ、“おたのしみカード付き”に惹かれてメンチカツパンを購入した。

店を出て、さくら通りと名前が付いた道をさらに歩いて行くと、尾根緑道を過ぎた辺りで宅地が途切れ、丘陵地を切り開いて大賀藕糸館、ニーズセンター花の家、リサイクルセンターなどの施設が建ち並んでいる。
さくら通りを左に外れ、敷地の造成工事真っ最中のリサイクルセンターを右に見ながら進む。左側は開発から削り残されたように雑木林が残っている。
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少し進むと道は下り始め、住宅街が現れる。この住宅街も80年代に開かれたもので、それまでは木々に覆われた丘陵と麓に広がる水田が町田平山八王子線辺りまで続いていたらしい。

住宅街を左に入ると家並みが切れて、一面の蓮田の畔にでる。水の張った田から扁平な葉を鮮やかな緑に光らせた蓮が無数に群生して水面を覆っている。その向こうには町田平山八王子線沿いの住戸を挟んで、小山田緑地の丘陵の緑も見渡せた。
畔に建つ案内板によると、先ほど通ってきた大賀藕糸館にこの蓮田の蓮が提供されているとのこと。藕糸とは蓮の繊維を原料に紡がれた糸で、大陸を発祥とする。非常に繊細な作業を要するため大量生産には向かないが、現在もミャンマーではこの藕糸で織られた織物は聖性を持つとして曼荼羅や仏衣として使われている。大賀藕糸館では主にコースターや香袋を製作販売しているという。
これはあるいは偏見になってしまうかもしれないが、知的障害者の根気や集中力というのは、この繊細な作業に合っているのではないか。また逆にこうした作業が精神的な安定をもたらすということもあるのかもしれない。
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この蓮田に囲まれて一宇の神社が鎮座している。田中の畦道を歩き鳥居を潜って境域に入ると、朱塗りの柵に囲まれた大きな石灯籠が二基参道両脇に立っている。そのすぐ先に流造りの社殿が控えており、広くはないものの周囲は蓮田で高い建物もなく、いっぱいに降り注ぐ陽光に境内の木々の枝葉が影を映じていて、無住だが掃除の行き届いた清らかな境内だった。
ひとつ気になったのは、鳥居、石灯籠、社殿など境内のどこにも神社名が記されていないことである。普通なら扁額や石に刻まれていたり、標柱や由緒書きが掲示されているものだが、この神社では見つけられなかった。Googleマップには「小山田神社」とあり、その社名でネット検索した結果からも旧社名は内御前社といい、近代になって小山田神社と改められたらしい。ネットにはこのように堂々と社名が載っているので考えすぎなのかもしれないが、何か社名を掲示するのを憚る理由があるのでは、などと考えてしまった。しかし、青々とした蓮田に囲まれた景色はあくまで長閑で、そんな剣呑な想像はおよそ似つかわしくないものに思われた。
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2020 帝王賞予想

◎オメガパフューム
昨年帝王賞東京大賞典制覇。言わずもがな大井2000の絶対王者。昨年はハイペースを後方待機で差しきったが、暮れの東京大賞典では好位から進めて抜け出し、自在性も示した。今回予想されるスローペースにも前々で対応可能。
前走平安ステークスは昨年と同じステップだが、昨年3着で今年は快勝。鞍上デムーロ騎手も確保して、ダートグレード導入後初の連覇に向けて万全の態勢だ。
死角といえる死角はないが、昨年は現地入り後馬体が減り448㎏(-14㎏)での出走。それでも圧勝したのだが、近年最強メンバーとの激突となる今回は450㎏台で臨みたいところだろう。

◯クリソベリル
昨年無敗の6連勝でチャンピオンズカップを制覇。瞬く間に現役最強の称号を獲得した。今年はサウジカップで初の敗戦、続くドバイはコロナ禍で中止と、順風満帆だったキャリアで初めて一頓挫があった。これをはね除けて王座を防衛できるかの戦いとなる。世代最強を決めたジャパンダートダービーの3馬身差完勝からも、舞台への適性は問題ない。また、オメガパフューム同様こちらも他の有力馬の主戦も務める鞍上を確保できたのは大きい。

ノンコノユメ
穴候補として推したいのがこの馬。とはいえ、中央での輝かしい実積、昨年帝王賞3着、昨暮の東京大賞典1馬身差2着からも実積は充分の存在だが、前走地方重賞での敗戦からも人気落ち必至。大井転入後好位差しを習得、大井を知り尽くした鞍上も心強い。

△チュウワウィザード
△ルヴァンスレーブ

小山田散策①淵野辺駅~山王日枝神社

正午頃、淵野辺駅に降りる。北口に出て駅前を見下ろすと、平日の昼時とあって人は多くなく、街路のアスファルトが強い陽射しに灼かれている。この日は30度に達する真夏日で、これから歩いていこうとする北の空は抜けるような蒼天が広がっている。振り返ると南の空には雲が幾筋か掛かっている。夕方から雨予報なので、このあと南の海上から雲が湧き出してくるのかもしれない。

駅前から北東に伸びる「こと座通り」を歩いて行く。通りに沿って並ぶ飲食店と、歩道を覆う庇はすぐに途切れて住宅街を進む。10分ほど歩くと、なだらかな下り坂に差し掛かる。坂上からは前方の視界が開けて、木々の緑に覆われた丘陵地と、そこに屹立する鉄塔が見えた。これから向かう先の小山田緑地も、あの丘陵の連なりの中にある。

坂を下ると十字路があり、左折してすぐに住宅地を両隣に日枝神社の石鳥居が建っていて、短い参道の先には社殿への石段が望める。
鳥居を潜るとすぐ右に平屋建ての山王自治会館があり、この神社が山王集落の中心として機能してきたことを物語る。会館を過ぎると神輿蔵や水屋があるちょっとした広場があり、30段程の階段上に小ぶりの社殿が鎮座している。
階段の両脇は斜面になり、繁茂した灌木が葉に陽射しを浴びて社殿の姿を遮っており、それが図らずも実際より社殿が奥まっているかのような視角効果を生んでいる。
階段下には由緒を記した解説板と並んで、一株の紫陽花が紫の花房を付けていた。
階段上の社殿は平成二十五年に再建されたとのことで、かなり新しいものであるが、建材は全体に黒みを帯びた落ち着いた風合いのものが使われ、古い社の趣が損なわれないように配慮されているように思われた。

解説板によると、この社は鎌倉幕府の執権北条貞時による創建と伝えている。執権職を譲り出家した貞時が淵野辺に遊歴した折、“溝流れ入り池となり大蛇あらわれて人民を食せし”ため、高地に山王大権現を祀って、この地の御家人と思われる渕野辺伊賀守に大蛇を退治させたとのこと。
これはおそらく間近を流れる境川の水害のため、北条貞時の命で渕野辺伊賀守指揮のもと治水工事が行われたことを表しているのだろう。
その後は小田原北条氏の冀下大友義家の信仰も受け、疫病鎮静の祈願もなされたと記されている。

社殿の建つ階段上のスペースの一隅に、小さい石柱を見つけた。「大震災記念植樹」と彫られ、どうやら関東大震災の時に建碑されたらしいが、碑文の書者として「甲府聯隊區司令官 熊倉栄」とある。
なぜ淵野辺甲府連隊の司令官が?と疑問に思ったが、帰ってからWikipediaを見たところ、甲府連隊=歩兵第49連隊は前名を横浜連隊といい、連隊区は山梨県全域と神奈川県全域に及ぶとのことだった。
しかし、同項目の“司令官”の項では、1923年9月1日に発生した関東大震災前後は
“三宅廉士 歩兵大佐:1923年8月6日 -
大内幸二 歩兵大佐:不詳 - 1932年8月8日”
となっており、熊倉栄の名は無い。
おそらく関東大震災当時は三宅廉士が司令官で間違いないだろうが、それ以後木内幸二退任までの9年間の司令官職の変遷は不明であり、熊倉は震災後復興が一段落した時の司令官だったのだろう。碑面の裏に建碑年が有ればより特定できたのだが、残念ながら散策時にはそこまで気が回らず、覗いて見なかった。
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2020 高松宮記念予想

コロナ禍と季節外れの氷雨で、無観客と道悪という波乱の要素が揃った春のG1初戦。

王道スプリント路線意外からも強豪馬が多数参戦し、激戦の様相を呈している。

◎⑥ダノンスマッシュ

本命は、一貫してスプリント路線のトップクラスを戦ってきたダノンスマッシュ。昨年のこのレース4着、昨秋のスプリンターズS3着と、共に1番人気に推されながら栄冠には及ばず。それでもここまで重賞4勝と実績では引けを取らない。

前走オーシャンSでは理想的な先行抜け出しで秋の王者タワーオブロンドンを完封した。内目の枠を利して今回も同じようなレース運びで、待望のG1制覇を期す。

また、力のいる洋芝の札幌でキーンランドCを2年連続連対(2→1着)しており、重馬場にも対応可能だろう。今回最も死角が少なく、馬券内は固いと思う。

〇⑮ナックビーナス

芝1200ⅿは通算(7-10-5-10)と連対率5割超を誇る名スプリンター。7歳の今年も前走オーシャンSでダノンスマッシュ、タワーオブロンドンの2強に割って入る2着と好調を維持している。

一昨年このレース3着に入り波乱を演出したが、使い詰めだった当時に比べ今年は余裕を持ったローテーションで、前走からさらに良化が見込める。

メンバー・天候から平均ペースと重馬場が予想され、先行脚質のこの馬には有利。

▲⑨タワーオブロンドン

昨秋のスプリント王、そのスプリンターズSで見せた豪脚は圧巻で、絶対能力では間違いなく出走メンバー中1、2を争う。休み明けの前走オーシャンSは58㎏を背負いながらも、勝ったダノンスマッシュに1馬身まで迫っており、同斤量で状態の上がるこのレースでは当然逆転も可能だろう。

ただし、ドバイ帰国後の経過観察のために主戦ルメール騎手が騎乗できないこと、先行馬有利の展開・馬場コンディションになりそうなことがマイナス要因で、三番手評価とした。

△⑭モズアスコット

最も取捨に迷う馬。ダート挑戦から僅か2戦でフェブラリーSを制し、2018安田記念と合わせて芝・ダート両方でのG1制覇という偉業を達成した。距離短縮、乗り替わり等の不確定要素はもちろんあるが、目下の充実ぶりからは期待感も高い。

△⑱ノームコア

スプリント戦初参戦だが、左回りは4戦(2-1-1-0)でヴィクトリアマイル、富士S制覇と抜群の適性を誇る。大外枠は差し脚質のこの馬にはむしろ歓迎、鞍上の立ち回りにも注目したい。

2020トウケイニセイ記念回顧

天候は晴れ、不良馬場、出走馬12頭。

一番人気は⑦パンプキンズ(2.3倍)。昨年の東北優駿、岩手ダービーダイヤモンドカップを制した二冠馬という圧倒的な実績を誇る。さらに水沢競馬場では9戦して(4,4,0,1)、上記二冠に加えてスプリングカップも制しており、得意の舞台で古馬重賞初制覇を期していた。
二番人気は③センティグレード(4.2倍)。明けて9歳、通算71戦15勝のキャリアを積んだ古豪ながら末脚の切れは健在。また岩手競馬移籍後の4勝を全て水沢競馬場で挙げているように、コース適性も高い。
三番人気は⑧ブルージェット(5.6倍)。デビュー以来南関東大井競馬に所属。ハイレベルの南関競馬で7勝を挙げ、重賞出走も果たしている。移籍初戦ながら、そのポテンシャルから即通用と評価されていた。
四番人気は②マリーグレイス(6.1倍)。昨年まで芝の短距離を中心に使われてきたが、三走前に塚本騎手に乗り換わると3戦連続の逃げ切り勝ち。勢いに乗って初めて重賞の舞台に挑戦してきた。
ここまでが単勝オッズ10倍を切る人気で、以下⑤マーブルフラッシュ(14.9倍)、①ハイパーチャージ(16.9倍)までが単勝オッズ20倍以下。
パンプキンズを除き重賞実績の乏しい馬が揃い、パンプキンズも古馬重賞初挑戦となった前走絆カップで8着と凡走、予定していた白嶺賞を脚元の違和感で回避と順調さを欠いており、人気の割れた波乱含みの様相だった。

引き込み線からのスタートは、パンプキンズが好スタートを切るも積極的には行かず、また内のマリーグレイスも悪くない発進だったが騎手が外を見ながら様子を窺う構え。
手綱をしごいて出ていった⑥ヤマニンボアソルチが、緩いコーナーを曲がって一周目のスタンド前に出たところで先頭に立つ。
1馬身半から2馬身差でパンプキンズが2番手、その後ろに内マリーグレイスと外⑫マッサンゴールドが並び、直後にマーブルフラッシュ、ブルージェットが続いて、ここまでが先団を形成。
そこから3~4馬身離れて④スカイサーベル、以下はバラけて⑩サンエイリシャール、⑨マツリダレーベン、⑪レッドダニエル、センティグレードが縦長に続き、最後方にハイパーチャージが構えた。
向正面中ほどからヤマニンボアソルチがペースを上げると、パンプキンズ、マッサンゴールド、ブルージェットも同時にピッチを上げ、4頭が後続を引き離して4コーナーを回り、直線に入った。
直線に入って早々に前の4頭からさらにヤマニンボアソルチとブルージェットが抜け出す。余力のないパンプキンズ、マッサンゴールドに代わって後続からスカイサーベル、センティグレードが外から伸びてくる。特にセンティグレードの脚色がよく、ゴール前30メートルほどの所で前の2頭を一気にかわすと、1馬身3/4差でゴールを駆け抜けた。
2着争いはハナ差の接戦となったが先に抜け出したブルージェットが粘り、スカイサーベルが3着。そこから1馬身差の4着に最後方から追い込んだハイパーチャージが入り、逃げたヤマニンボアソルチはゴール寸前で力尽き、さらにクビ差の5着だった。

勝ったセンティグレードは9歳、これが通算72戦目で重賞初制覇となった。先団が固まり、徐々に脱落していく厳しい流れを後方2番手で虎視眈々と追走し、残り3Fから追い出すと終始外を回す小細工無しの追い込みで一気に伸びてきた。上がり3Fは唯一頭37秒台の37.8。展開が向いたときの切れ味の鋭さを見せつけた。また水沢競馬場での成績も通算11戦(5.2.2.2)とし、掲示板を外さない堅実さ。高齢馬とはいえ、今後も先行馬が揃ったレースでは注意が必要だろう。
2着のブルージェットは先行集団の中では最先着。他の先行馬を競り落として、勝ち馬の豪脚にも最後まで抵抗した。移籍初戦、+10キロとまだ余裕残しの仕上げだったことを考えると負けて強しの内容。今後岩手競馬の重賞戦線を賑わすのは間違いないだろう。
低評価を覆しハナ差の3着に刺さったスカイサーベルは、テン乗りの高松亮騎手が素晴らしい騎乗。先団を見る絶好位でロスなく追走し、4コーナーで一気に外へ、後方から追い込んで来た勝ち馬との末脚比べには遅れたが、最後まできっちり伸びていた。2歳時南関重賞平和賞を制した素材。
このレースきっかけにもう一花咲かせたい。
一番人気パンプキンズは2番手追走も、前走同様直線で失速し7着。岩手二冠を制した逸材ながら、まだ古馬一線級とは力の差があるか。オフシーズン中に馬体に逞しさを加えての再挑戦に期待したい。

馬券はマリーグレイスから馬連4点購入。
結果は外れでした。
今年初競馬はかすりもせず、次回は川崎記念まで買えなさそうです。